拘りは多すぎてはダメ。妥協すべき箇所は?

注文住宅で家を建てるとなったとき、こだわりたい部分を全て取り入れた形で家づくりをすると予算オーバーになってしまったなどの経験を持つ人は多いと言われています。注文住宅で家を建てるメリットは、分譲住宅や建て売り住宅では叶えることができない自分たちのこだわりを家に取り入れることができる点であり、家族が多いほど条件そのものが増えてしまい、予算オーバーになりがちです。

全ての空間にこだわりたいことを追加してしまえば予算オーバーになってしまいますが、予算を超えた場合、真っ先に考えることは部屋の数を減らす、部屋の広さを狭くするなどではないでしょうか。もちろん、このような方法で費用を削減するやり方もありますが、実際に住んでからもう少し広い方が良かった、もう一つ部屋があった方が良かったなど、後悔することもあるので注意が必要です。

2階の寝室や書斎などに天窓を設けておくと、夜空を見たいときにも部屋の中から見れるメリットがあります。この天窓はトップライトと呼ぶ窓の一種です。日中は太陽の光を室内に取り入れることができ、夜は星空や月明かりを感じられるといった魅力があります。主なメリットとしては、高い採光性および通気性があることや、効率的な採光を得られること、住宅密集地などでは天窓を設ければプライバシーの観点においても効果的です。しかし、音の問題や雨漏りの対策、高い位置に設置する高窓と比べるとコストがかかるなどのデメリットがあるため、本当に天窓が必要であるのか否かをしっかり検討することをおすすめします。

間取りについては、必要最小限の部屋数にするのが基本です。それにくわえて、家族が集まるリビングダイニングはゆったりとした空間にする、寝室や子供部屋などは部屋の広さよりも収納の多さなどで考えることがポイントになります。ただし、収納もあまり多く作ってしまうとコストが多くかかるため、必要最小限にする、もしくは収納を1~2カ所にまとめるなどの対策がおすすめです。建築資材には色々なグレードがありますが、予算を超えてしまったときは建築資材(例えばフローリング床や建具、クロスなど)のグレードをワンランク下にするなどの方法で削減するやり方もありますし、利用する設備のグレードを少しだけ下げるなどのやり方もあるので、好みに合わせて検討してみてください。なお、これらはあくまでも妥協すべき箇所の一例です。基本的にはこだわり条件はリストを作成し、優先順位を設けることがポイントになります。